「Web業界に顧問のニーズはあるの?」
「実際にWeb顧問として働いている人っているの?」
と考えている人もいるのではないでしょうか。
Web系の顧問は企業にとってニーズが高く、企業のWeb担当者の悩みをきちんと汲み取れれば、自分のWebの知識やスキルを活かして若手でも顧問としてかつやくできるかもしれません。
そこで今回は、実際にWeb系顧問として活躍している筆者が、企業のWeb担当者の悩みを経験談からご紹介します。
僕の経験談が将来的にWeb系の顧問を目指したいと考えている方や、Web業界でさらに上流の仕事がしたいと考えている方の参考になれば幸いです。
Web系顧問として活動して感じること
実際に、僕がWeb系顧問として活動して感じていることは、企業のWeb担当者の力量不足という現状と、コンサルと勘違いされてしまいやすいという2点です。
詳しくお話していきますね。
企業のWeb担当者の現状
実は、企業のWeb担当者の経験や知識不足などといった力量不足が原因で、Web運用がうまくいっていないケースが多く見られます。
経験のある方であれば共感されると思いますが、たとえ「HTML」が分かっていても分野の異なるWEB広告・マーケティングのことなんて、実務経験がない限りわかるものではありません。
Webの世界でも目安となるTOEICなど資格があれば力量が目で見てわかるのですが、Web担当者として適性なスキルを示す指標はあくまで「実績と経験」であり、資格や基準では明確にできないという問題があります。
だからなのか、企業によっては「この人はHTMLが分かるから」という理由だけでWeb担当者に抜擢されてしまうことも実際にあるんです!
しかし、企業側は「HTMLがわかっても、本来やりたいWeb広告運用ができないような人」に対して、数百、数千万円といった膨大な予算は使えないというギャップも生じています。また、Webマーケティング知識不足の初心者Web担当者が、どんなWebコンサル会社が良いのか悪いのかを見極めて判断しなければならないという事実も、放っておけません。
Webマーケティングの知識を充分に持ち合わせていないWeb担当者は「HTML」は使えても、Webマーケティング初心者あるいは未経験者ですよね。
彼らは初心者あるいは未経験者であるにもかかわらず、コンサル会社から提示される支援内容の説明から本当に良い業者を判断し、自社に合っているかを見極めなければならないのです。
僕の言い方が悪いかもしれませんが、Webに関する正しい知識のない企業は値段が高いだけのコンサル会社の良いカモにされてしまっているという現状が残念ながら生じています。
企業Web担当者のマーケティング知識が乏しく正しい判断ができないからこそ、スーツを着こなした見た目が良く、シャキッとした印象のコンサル会社を見ると「なんかよさそう、ちゃんとやってくれそう」と判断しがちなのでしょう。最終的に、料金の高いだけのコンサル会社ばかりが評価されやすいのです。
「コンサル」と「顧問」は全然違う
前提として、「コンサル」と「顧問」は立場が異なります。
サイトの制作や運用に関わる「業者」はさまざまですが、「企業が」が自社以外の「外部業者」に対し、どのくらい予算を投入しているのかわかりません。
サイト作成に関わる業者の一例 |
・サイト制作会社 ・SEOコンサル ・WEBコンサル ・WEB広告業者 など |
WEBコンサルやSEOコンサルなどという立場は、企業にとっては「業者」であり、WebコンサルやSEOコンサル会社などから見たクライアント企業は「お客様」です。
業者とお客様という関係では互いに見えない壁があって腹を割って話せない、というのが難点だと僕は考えています。
また、本来であれば無駄な予算を削ったうえで適切にWeb事業に投資すべきなのに、残念ながらWebの全体像分かってる人が企業にいないことから、うまく指示したり捌いたりすることができないんです。
優先的にコストをかけるべき部分に資金を投入すれば、Web施策でも絶大な効果出せるのにもかかわらず、WEB担当者の知識・経験不足から効果を出せない会社を僕はたくさん見てきました。
一方の顧問の場合、スタンスがクライアントの社内側であり「企業のWeb担当者の味方」です。
そのため、企業がWeb施施策に必要な予算やリソースも互いに共有した上で、二人三脚で同じ目標に向かって施策を進めていけます。
このような体制づくりが可能だからこそ、Webの改善のスピードが全然違うんです。
Web系顧問にはこんなご相談が多い
サイトの数だけクライアントの悩み・要望が多岐にわたります。
実際に僕が受けるWebに関するご相談の中でも、良くあるのが以下のような内容です。
- サイト経由の集客アップについて
- 制作会社や広告会社との折衝
- Webディレクターの育成
Webの世界で活躍され他ことがある方にとっては、「あるよね!」と共感するお悩みだと思います。
詳しく見ていきましょう。
サイト経由の集客アップ
サイト経由の売上げアップやお問合せ数アップなど、自社で運営しているサイトからのCV数をアップさせるためにサイトを最適化したいというご相談は多いものです。
多くの企業にとって、今やWeb集客は重要な位置づけとなりつつあり、これまでWebサイトを強化しないでいた企業もサイト経由の集客力アップに力を入れるようになっています。
サイト経由の集客アップの場合だと、Webマーケティング全般の知識で企業にお役立てできる可能性があるんです。
制作会社や広告会社との折衝
自社で依頼している制作会社や広告会社・SEOコンサルの仕事ぶりと予算が適正なのか、というご相談も多く受けます。
企業のWeb担当者は知見がないことが多く、制作会社や広告会社などから提示されたサイト改善の提案に対し「そういうものかな?」と鵜呑みにしてしまう事例が残念ながら多くあるんです。
Web系顧問であれば、これまでの知見を活かしながら知見のないWeb担当者に対して適切なアドバイスを行えます。
また、予算が適正かどうかも確認し、クライアント企業から「制作会社や広告会社との折衝の場に同席してほしい」などと要望があれば必要に応じて制作会社や広告会社との折衝も可能です。
Webディレクターの育成
知見ゼロの企業担当者を「半年間でWebサイトを運用できるディレクターに育成してほしい」という要望もあります。
意外かもしれませんが、クライアント企業から要望があればWeb系顧問は企業内で活躍できるWebディレクターの育成に携わるんです!
- サイトの制作企画
- ディレクション業務
- 広告運用
- SNS施策
- プラニング方法
などを、未来のWebディレクターさんたちにOJT研修で実施することもあります。
Web施策におけるに正しい知識を未経験者に教えて成長する姿を見ると、Web系顧問としても達成感がありますよ!
まとめ
顧問に対するニーズは細分化してきているのが現状です。
ITだけでなく、Web業界でもエンジニアやデータ分析などのニーズも高まりつつありますが、同様にWebマーケティングの知見を必要としているクライアントは多く存在します。
自分のWebマーケティングのスキルを生かしたいという方は、ぜひWeb系顧問というキャリアにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
過去にWebディレクターの経験がある方やサイト改善に従事したことがあるという事であれば、企業と一緒になって問題を解決するWeb系顧問としての道が開けるかもしれませんよ!