定年後の定年後の仕事はどうする?40・50代のうちに準備しておくべき4つのこと

65歳を過ぎると年金がもらえるようになりますが、もらいながら働く人が増えています。これを読んでいる人の中にも、定年後は働きたいという人が多いのではないでしょうか。

しかし働き盛りの世代とは違い、定年後に仕事をするにはそれなりの準備が必要です。今回は定年後にも「満足できる」仕事をするためにやるべきこと、仕事探しの選び方のポイントについて解説します。

定年後になって焦ることのないように、今のうちからしっかりと準備しましょう。仕事選び成功の秘訣について知りたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

定年退職後に仕事をするメリット

昔は60歳までサラリーマンとして活躍し、定年後はのんびり過ごすというのが一般的でした。しかし今は退職後も働きたいという人が増え、シニアを積極的に雇用する企業も増えています。それはなぜなのでしょうか。定年後も働くメリットについて解説します。

年金以外の収入がある安心感

働くメリットの1つめに挙げられるのが、年金以外の収入源を作ることによる安心感です。平成2年の平均寿命 は、男性76歳、女性は81歳でした。しかし令和元年は男性81歳、女性は87歳までとなっており、世界でも上位の長寿大国となっています。

参照:厚生労働省「寿命寿命中意数等生命表上の生存状況」

寿命が伸びるということは、それだけ生活費がかかるということです。年金の受給額は今後減っていく可能性があり、現在の年金だけでは足りなくなるかもしれないという不安から、定年後も働きたいと考えている人が増えているようです。

仕事していたほうが健康的でいられる

働くメリットの2つめが、心身の健康に良い影響を与えられるということです。定年後にぱったりと何もなくなってしまうと、どう過ごして良いかわからなくなり、人によっては強い孤独感を感じたり、認知症が進んだりするケースもあるようです。

働いていれば規則正しい生活を維持できますし、いろいろな人とコミュニケーションを取る機会もあります。また仕事を通して社会の役に立っているというやりがいも感じられるので、心も体も健康的でいられるのです。

定年後も仕事をするためにするべき4つのこと

シニアを積極採用する企業があるとはいえ、60歳を超えてから仕事を探すのは厳しいのが現状です。定年後も仕事をするために、今のうちからできる準備をしておきましょう。

自分のキャリアの棚卸をする

まず自分のキャリアの棚卸をして、自分が老後にどのような働き方や仕事をしたいのか明確にしてみましょう。

「自分はたいしたキャリアも強みもない」と感じていても、実際にこれまでの経歴を洗い出してみると、さまざまな経験や実績を積んできたことに気づくはずです。

これまでのキャリアを洗い出すことで、定年後にどのようなことをしたいかが見えてくるでしょう。やりたいことに対して「自分はこのスキルが足りない」と思っても、早いうちから気づくことで、定年退職までに学ぶ余裕があります。役に立ちそうな資格があれば、取得を目指してみるのもよいでしょう。

人脈を広げておく

社内の人としかコミュニケーションをとっていないという人は、ぜひ社外の人とのつながりを作ってみましょう。

今は異業種交流会や、朝会などイベントがたくさんあります。参加しなかったら関わらなかったような人とコミュニケーションを取れますし、それがきっかけでモチベーションがアップしたり、新たな道が開けたりすることもあるでしょう。

様々な人とのつながりを作っておくことで、活動の選択肢も増えます。特に定年後に起業したい人は、交流を広げておくことをおすすめします。

シニア向け転職エージェントに登録しておく

まだ早いと思うかもしれませんが、シニア向けの転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。仕事探し成功の秘訣は、現状を知ることです。転職エージェントの担当者はシニアの転職状況などについて最新の情報を知っているので、それを踏まえたアドバイスをしてくれます。

定年後のキャリアについての相談にものってくれるので、仕事選びの強い味方となってくれるでしょう。通常の転職サイトには載っていない「非公開求人」などもあるので、思わぬ優良企業に出会えるチャンスもあります。

副業にチャレンジしてみる

現代では副業を認める企業も増えてきました。今働いている会社が副業禁止でなければ、副業にチャレンジしてみるのもおすすめです。

長い間同じ仕事をしていると、定年後にまったく別の仕事が務まるのか不安に思う人もいると思います。副業なら本業の合間にチャレンジできますし、もし収入にならなかったとしても本業の収入があるので、リスクはほとんどありません。

本業と並行して別の経験を積んでおくことで定年後の世界が広がる可能性もあります。もしかしたら、定年後はそれが本業となるかもしれません。もし自分の得意や趣味の分野で副業として成り立ちそうなものがあればチャレンジしてみましょう。

今は仕事を依頼したい人と、仕事がしたい人を結ぶクラウドソーシングサイトも発達しています。それらを利用して本業以外の経験を積んでみてはいかがでしょうか。

定年後の仕事選びのポイント

定年後に選んだ仕事は、長く続けていきたいと思って選ぶ人が多いと思います。入っては辞めての繰り返しにならないよう、定年後の仕事選びのポイントについても、しっかりと押さえておきましょう。

譲れない条件は何か

定年後に「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、譲れない条件を設定するのがおすすめです。「これまでの知識やスキルを活かせる」「趣味の時間もしっかり確保できる」など、これだけは譲れないという条件を決めて探すようにしましょう。

ただし条件をがちがちに決めてしまうと、逆に仕事が見つかりにくくなってしまいます。譲れない条件以外の面では、ある程度妥協することが必要であることも理解しておきましょう。フラットに探すことで、思わぬ良い求人に出会えることもありますよ!

やりがいはあるか

仕事は1日のうちの多くの時間を費やします。先ほど触れた心身の健康のためにもやりがいのある仕事を選ぶようにしましょう。第二の人生がより楽しいものになります。

物を完成させた時、人からありがとうと言われた時、売上に貢献できた時など、自分がどのような時にやりがいや達成感を感じられるか、振り返ってみましょう。

収入は満足できるか

やりがいと同じく大切なのが収入面です。生きていくために必要な収入は確保できるのか、自分が希望する収入をもらえるか、求人の内容をしっかりと確認しましょう。

ちなみにリタイア後に年金を受給しながら働く場合、一定の収入を超えたら年金が減額、もしくは停止となる可能性があります。条件は年齢や収入により異なりますが、収入をたくさん得た場合には、年金に影響が出てくる可能性があることについては理解しておきましょう。

それらを踏まえて自分はどのくらいの収入が必要かどうかを判断することが、仕事選びで失敗しない秘訣です。

これまでのスキルを活かした仕事をしたいなら実務型顧問

定年後に自分のスキルを活かした仕事をしたいと考えている人には、定年後も働ける実務型顧問がおすすめです。顧問という仕事は、役員だった人がなるというイメージを持っている人も多いかもしれません。しかし時代の流れに伴い、これまで普通の会社員だった人でも顧問として活躍できるようになりました。

実務型顧問になって企業に貢献

顧問の役目は、自分のスキルや専門知識を活かして企業の経営や課題にアドバイスすることです。新しく浸透しはじめた実務型顧問はアドバイスだけにとどまらず、現場の担当者達と一緒に実務にも携わります。

実は今、実務型顧問の需要は増えています。これまでに身につけた知識を活かして企業に貢献できるのでやりがいも大きく、活動の仕方によっては会社員時代の年収を超える可能性もあるため、リタイア後の人たちの中でも注目が集まっています。

顧問については、こちらの記事も参考に。

顧問ってどんな仕事?役割や報酬についてもご紹介

実務型顧問になるための方法

ではこれまで普通の会社員だった人が、実務型顧問として活動するにはどのようにすればよいのでしょうか。

一番簡単な方法は派遣サービスに登録することです。担当者と面談し、サービスに登録したら、担当者が合いそうな案件を紹介してくれたり、企業とマッチングしてくれたりします。

その後、企業との面談で条件などが合致すれば、契約締結となり実務型顧問として活動ができるようになります。

わからないことなども担当者が丁寧にサポートしてくれるので、はじめての顧問活動でも安心です。持っている案件や取引している企業は派遣サービスによって異なるので、より自分に合う企業を探すために複数のサービスへ登録するのがおすすめです。

顧問登録については、こちらの記事も参考に。

顧問登録ってどうやるの?会社員時代のスキルを活かして働く

まとめ

定年後も仕事をするために準備するべきことと、仕事選びのポイントについて解説しました。

定年後も働くことは収入面の安心だけではなく、心身の健康にも良い影響を与えます。しかし60歳を過ぎてからの仕事探しというのは、ある程度の準備が必要です。早い人は40代・50代から準備を始めている人もいます。キャリアの洗い出しをして足りない部分を勉強したり、社外の人脈を広げたりなど、今からできることをしておきましょう。

スキルを活かして働きたいならば、実務型顧問もおすすめです。派遣サービスに登録すれば、担当者が企業とマッチングしてくれるので自分で営業する必要はありません。働き方によっては大きく稼げるチャンスもあるので、リタイア後の選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。