あなたは大丈夫?顧問活動初期の今こそ抑えておきたい顧問の仕事の進め方

顧問を始めたばかりのあなたは、顧問活動の進め方に不安はありませんか?僕は始めた当初、指針となるようなものがなく、顧問としてこの方向性で活動して間違っていないだろうか?と不安な時期がありました。

この記事では、僕が現在の10社の顧問契約をいただくまでの経験をもとに、特に活動初期におさえておきたい顧問活動の進め方についてご紹介します。顧問の皆さんが迷いなく自信をもって案件を進めるための一助となれば幸いです。

まずは「数」より「成果」にこだわる

顧問を始めたばかりの頃、僕はとにかく実績を作らなければと考えていました。誰に何を言われたわけでもありませんが、実績がない状態で企業に入り込んで顧問活動をするというのが、どことなく気が引けるという感覚があったため、その不安を一日も早く消し去りたいと思っていたからです。

では、どのようにしたら「実績」は作られていくと思いますか?あの頃を振り返り、僕はこんなことが重要だと考えます。

顧問派遣会社に選ばれる自分になる

最終的に企業が僕に依頼をしてくださるのは、純粋に僕個人に依頼しているわけではありません。「派遣会社に登録している僕」であるからこそ依頼をくださるわけです。企業側から見れば、自分は顧問紹介サービスで紹介された顧問なのです。

つまり、顧問はまず顧問派遣会社が「自信をもっておすすめします」と言い切れるような人材になっておくことが不可欠です。また一顧問として依頼を出したくなるような「良好な関係性や仕組み」を、顧問派遣会社との間に構築する努力も必要です。

急がば回れ!「数より成果」を重視する

実績を作ろうと考えると、どうしても「数」を増やすことに注力しがちですが、大切なのは「成果」です。顧問としての真の活躍は、「受注数」ではなく「実施案件の充実度」の先にあります。

次から次へと新案件を渡り歩くより、一つ一つの案件にしっかり腰を据えて真摯(しんし)に取り組み、「確実で圧倒的な成果」を出していきましょう。結果的に「インパクトのある実績」ができ、そうしている中で顧問派遣会社からの依頼もおのずと増えていきます。

営業担当者が「紹介したい顧問」になる

一方、顧問派遣会社の営業担当者も、自分の営業成績の数値を上げるという目標があります。

数値を上げる、つまり「企業に喜ばれる顧問を紹介できるかどうか」が営業担当者の腕の見せどころです。では、営業担当者が「紹介したい顧問」とはどんな顧問だと思いますか?

解約率が低く、契約継続できる顧問

営業担当者にとっては新規契約だけではなく、「契約継続」も1つの営業成績です。

顧問契約は、最初は6カ月間などの期限付きで契約を結ぶことが多いのですが、「契約継続」するということは、更新のタイミングで企業側から「更新したい」という希望の声をいただくということ。つまりこれも「顧問が企業との信頼関係を築けた」という立派な「実績」です。

「実績」を正確に理解し行動する顧問

新規契約はもちろんのこと「契約継続」も視野に入れ、普段から企業との良好な関係を構築することに努めている。また前向きにプロジェクトに向かい、受け身の態勢ではないなど、「実績とは何か」を正確に理解し行動する顧問です。

際立った「実績」を出している顧問

「この顧問は、御社と同じような悩みを抱えられている企業様でこんな実績を出したんですよ」というトークが、営業担当者が一番理想とする提案の形です。

つまり営業担当が企業に対して1分で端的に伝えられるくらいわかりやすい「インパクトのある実績」があれば、より選ばれる顧問になるということです。顧問が100人いる中、1人際立った実績を出してる人がいれば、確実にまずその人から紹介するでしょう。

慣れてきたら徐々に増やす

そして、活動に慣れてきたと思ったら、ようやく少しずつ「数」を視野に入れ始めます。ちなみに僕が次の案件に乗り出す時は、スケジュールを含め、とても慎重に行うようにしています。

一人で同時進行できる案件は5件まで

仕事に慣れてこれば、案件数を増やすことは可能です。ただし、一人で担当できる案件数には限りがあります。僕の感覚でいくと、活動初期は「最大でも5件まで」がおすすめです。

キャパをオーバーすると1件1件が手薄になり、クライアント側の満足度は一気に急降下、解約率が格段に上がってしまいます。

顧問活動は、実は「見えない時間」をいかに有効活用できるかが勝負です。顧問先に行かない日も次の準備が必要ですし、自身で活動が可能なスケジュールを立てることも重要スキルであると認識しましょう。

自身の「顧問活動スタイル」を確立するまでは着実に

収入面を考えると、「数」を増やし華やかに活動したい、一日も早く軌道に乗せたい!という気持ちは僕もよくわかります。

しかし焦りは禁物です。焦ってせっかく手に入れた活動の場を失ってしまっては元も子もありません。

まずは案件数を獲得することに走らず、目の前の案件に集中し、確実に着実に案件を積み重ねていきます。その後、業務量や必要に応じて単価UPも目指しつつ、他の案件獲得を目指していくのが得策ではないでしょうか。

まとめ

まず何より「数より成果」にこだわり案件に真摯(しんし)に取り組むこと、同時に顧問派遣会社の営業担当者が「思わず紹介したくなる顧問」を目指すこと、そして慎重に、少しずつ「数」を視野にいれていくこと。これが僕のおすすめの初期の顧問活動の進め方です。

顧問活動においては、新規案件を獲得することだけでなく、契約継続も立派な「実績」です。この「実績」の中身をしっかり認識し、顧問派遣会社・企業とも良好な関係を築く努力を怠らないようにしましょう。僕は「急がば回れ」いつもこの言葉を心の中で唱えています。

1つ1つの案件への真摯(しんし)な取り組みは、必ず花が咲く時がやってきます。自信をもって一緒に顧問の道を進みましょう!