早期退職の理由には何がある?早期退職で気をつけたいポイントを解説

定年を待たずに退職できる「早期退職制度」。あなたは利用してみたいと考えたことはありますか?

「やってみたいけど、こんな理由で退職を決めていいのか分からない」

「興味はあるけど退職後の生活が不安」

そういう風に感じている方も多いことでしょう。

この記事では、早期退職によくある退職理由や、早期退職を考える時に気をつけたいポイントなどをご紹介します。

ぜひご自分の場合に当てはめながら読んでみてくださいね。

早期退職とは?

早期退職とは、定年になる前に希望退職できる制度のことです。

40〜50代の人が利用することが多い制度ですが、希望を出しても必ず利用できるとも限らないので、利用できる人には限りがあります。

辞職と違ってメリットがかなりある早期退職。「早くに仕事を辞めたい」と考えている40代以上の方は、この制度をうまく生かせば理想の暮らしに近づくきっかけにできるでしょう。

早期退職制度のねらい

早期退職は、会社側が募集をかけて候補者を集めることがほとんどです。

会社側としては、「人件費を減らしたい」「経営が悪化しているので経営規模を落としたい」といった狙いがあります。

募集がはじまってからすぐに締め切られることもままあるので、早期退職を狙っているのであれば、日頃から退職に向けて準備を重ねておくことが大事です。

早期退職のメリット

早期退職は、退職者側にもかなりのメリットがあります。

主なメリットは次の通り。

  • 退職金が割増される
  • 会社都合の退職になる
  • 失業手当を早くもらえる

会社にもよりますが、早期退職すると退職金が割増しされます。

それだけでなく、「会社都合の退職」という扱いになるため、失業手当てが最短で1週間後から受け取れることもあります。

早期退職のよくある退職理由

「早期退職にメリットが多いことは分かったけど、他の人はどんな理由で退職を決めているんだろう」と気になりますよね。

ここでは、よくある退職理由の例を4つご紹介します。

早期リタイアしてやりたいことがあるから

まず1つは、「退職後にやりたいことがあるから」という理由です。

「50代のうちから田舎に移住して、自給自足の暮らしをしたい」というように退職後にやりたいことがあり、「定年を待たずに実現したい」という思いで早期退職するケースがあります。

割増された退職金を次のステップへの資金に使えるので、金銭的にも余裕を持って夢にチャレンジできそうです。

以前から転職を検討していたから

2つめの理由は、「以前から転職を検討していた」というものです。

今の職場に勤めながら転職のチャンスをうかがっている人にとって、早期退職は逃したくない転職チャンスに感じるでしょう。もうすでに転職のめどが立っているなら安心して辞められるうえ、退職金までもらえるので安泰です。

転職のめどがまだ立っていなくても、転職について日頃から調べていたり資格を取っていたりすれば、いざ募集がかかったときに準備万端で応募できますね。

会社の将来に期待できないから

今の会社に釣り合わないほどスキルに自信があったり、勤め続けても求めている待遇は得られないと感じたりしている人も、早期退職に踏み切るケースがあります。

そのほかにも、「会社の先行きが不安だから今のうちに退職金をもらっておきたい」「もっといい転職先が見つかった」など、今の会社に居続けるメリットを感じられないことが早期退職につながります。

人間関係の悩み

最後によくある理由が、人間関係の悩みです。

人間関係の悩みはどこの職場でも聞かれることですが、悩んでいた時にちょうど早期退職できるチャンスがあれば、「いっそ退職してしまおう」と考える人は少なくありません。

ですが、この場合先の見通しが立っておらず、退職後さらに困った事態に陥ることも考えられます。「今の環境が嫌だから」などマイナスの理由で早期退職を決めるときは、冷静になって先のことも考えておくのが大切です。

早期退職する際に考えておきたいポイント3つ

早期退職のよくある理由はお分かりいただけたでしょうか。

「自分と似た理由で退職を決めている例があって安心した」「背中を押された」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、安易な考えで退職を決めてしまうのはあまりおすすめできません。熟考してから決めないと、仕事を辞めたあとになって「こんなはずじゃなかった」となる可能性もあります。

ここでは、早期退職に際して事前に考えておきたい3つのポイントをご紹介します。

退職後の収入は大丈夫か

一番気がかりなのは、やはり退職後の収入でしょう。

転職先が決まっている場合や副収入がある場合などはいいですが、「退職金や手当てでなんとかなるだろう」と甘い考えでいるのは危険です。しばらくの間はそれで良いとしても、病気や事故、子どもの進学などで大きな出費がいるとなると困りますよね。

  • 不動産所得など、収入源をいくつか用意しておく
  • 開業するのであれば準備を進めておく
  • 副業をはじめる

このように働きながらでも退職後に向けてできることが色々あるので、仕事をしているうちに次なる具体的な収入源を見つけておきましょう。

以下の記事では、退職後におすすめの「実務型顧問」という働き方を紹介しています。実務型顧問は、これまでのスキルを生かしながらしっかりと収入も得られる働き方。

興味がある方はぜひこちらも参考にしてください。

定年後の仕事は実務型顧問がおすすめ!退職後は経験を生かして働こう

転職を含めた将来設計

転職を考えているのであれば、具体的にどこで働きたいのかなどを考えておくといいでしょう。資格がいる転職先であれば、勤めながら資格を取っておくのもおすすめです。

退職後から転職を考えはじめると、思っていたより転職が難しく、先行きが不安になるかもしれません。特に50代以降の転職は雇う側としてもリスクがあるので、何かスキルが無いとなかなか次が見つからないでしょう。

また転職以外にも、ローンを組む買い物は働いているうちに済ませておくなど、会社にいるうちに将来設計に沿って計画的に動いておきましょう。

退職理由は明確か

将来の計画を立てておくのも大事ですが、そもそもの退職理由をはっきりさせておくのも大事です。

「今の仕事に不満があるから」「もっといい収入を得たいから」となんとなく感じていても、早期退職するのが最適な答えかどうかはその人によるでしょう。

早期退職するにもそれなりのエネルギーが必要です。40、50代になって新しいことに挑戦するのには体力もいりますし、家族がいるなら養わなければいけない責任感もあると思います。

勢いで早期退職して悔いることがないように、「なぜ退職したいのか」「退職して何をしたいのか」を自分の中ではっきりさせてから行動に移すようにしましょう。

まとめ

今回は、早期退職によくある理由や、退職前に考えておくべきポイントについてご紹介しました。

どんな理由で早期退職するにしても、退職後の仕事や生活の支えについて、事前にしっかり計画を練っておくことが大切です。この記事が早期退職で迷っている方の参考になればと思います。

このブログでは、退職後におすすめの「実務型顧問」という働き方について主にご紹介しています。早期退職後も経験やスキルを生かした仕事をしたい方にはぴったりの働き方なので、興味がある方はぜひ他の記事も覗いてみてください。